このページは芝原生活文化研究所、「阿波木偶箱まわし保存会」のホームページです。 徳島独自の木偶文化である、「三番叟まわし」や「箱廻し」の伝承活動の一部を紹介しています。 お越しの際には、掲示板にご感想など一筆いただければ幸いです。 |
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箱廻しとは | 阿波木偶「箱廻し」 徳島の人形浄瑠璃芝居は、幕末から明治にかけ全盛期を迎えました。箱廻しは、芝居小屋や農村舞台で演じられた『絵本太功記』や『傾城阿波の鳴門』などの人気外題を路傍で簡易に演じた大道芸です。 箱廻し芸人は、2人か3人が一組になり、ふたつの木箱に数体の木偶を入れ、天秤棒で担いで全国を移動し稼ぎました。数体の木偶を一人で操りながら浄瑠璃を語ります。 全国の農山村に阿淡系の木偶文化を運び、各地の人形芝居に大きな影響をあたえました。また、箱廻しの来村がきっかけで人形芝居を始めたという例も見られます。 ひとびとに親しまれた「箱廻し」は、昭和初期に街角から姿を消しました。 しかし、祝福芸の「三番叟まわし」は、一部の地方で伝承され現在は阿波木偶箱廻しを復活する会が伝承し、元旦から旧正月が明けるひと月余りで、約900軒余りの民家で門付けしています。2011年の元旦には、「ゆく年くる年」(NHK)で紹介されました。 阿波木偶「三番叟まわし」に使われた木偶 (国登録有形民俗文化財) 師匠と歩く中内 (旧三加茂町)2000年2月 |
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箱廻し「傾城阿波の鳴門」 箱廻し「絵本太功記」 美馬市脇町うだつの街並みを練る箱廻し 2010年3月 |
翁(おきな) あわおどり空港 到着ロビーの写真前 にて |
阿波木偶「三番叟まわし」 祝福芸といえば、「太神楽(獅子舞)」「萬歳」「春駒」「鳥追」など多彩ですが、四国の代表的な祝福芸は「三番叟まわし」です。ふたつの木箱に三番叟(千歳・翁・三番叟)とえびすの四体の木偶を入れ、木偶遣いと鼓打ちの二人が家々を門付けしました。 三番叟とえびすが「五穀豊穣」「無病息災」「家内安全」や「商売繁盛」を予祝し、新年を迎えた人びとに明るい展望と生きる勇気を運びました。 「三番叟まわし」芸人の存在は、古文書をひもとくと江戸時代までさかのぼれます。およそ300年前から徳島ではぐくまれたと考えられています。 徳島県の正月儀礼(習俗)として永く定着した「三番叟まわし」は、香川県や愛媛県の正月にも無くてはならない文化となりました。しかし、1960年代にはその姿をほとんど見ることができなくなりました。 私たちは、唯ひとりとなった伝承者に弟子入りし、正月の門付けを受け継いでいます。2011年は、900軒余りの家々に福を運びました。 |
えびす 旧池田町にて |
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